2010年10月4日月曜日

【島国大和】さて,次世代のオンラインゲームとはなんぞ

島国大和 / 不景気の波にもがく,正体はそっとしておいて欲しいゲーム開発者







島国大和のド畜生 出張所

ブログ:http://dochikushow.blog3.fc2.com/






 どうも皆様またお会いしました。島国大和でございます。何を書いたものかと考えあぐねていた所,目の前に大変魅力的な釣り針があったのでパクリと。




切込隊長:MMO系RPGはどうしてクリッコゲームばっかりなのか?




 4Gamer内への言及ならば,誰からも怒られることはあるまいて……というわけで,「クリゲーってどうなの,オンラインゲームってこの後どうなるの?」みたいな話を書いてみようと思います。





クリック型オンラインゲームの良さとは?









日本のオンラインゲーム市場の立ち上がり期の代表作の一つ「ラグナロクオンライン」。日本でMMORPGがブレイクする先駆けとなった(編集部)

 先ほど挙げた記事の中で切込隊長も述べているが,



?誰でも遊べる。だってクリックするだけだもん。

?制作,運営コストが安い。だってクリックするだけだもん。




 クリック型ゲーム(以下,クリゲー)の良さは,言ってしまえばこの2点。



?誰でも遊べる。



 誰でも遊べるというのがどれほどゲームで重要かは,前回書いた,ドラゴンクエストがどんなに凄かったかでも触れた。そもそも,大勢を相手にしようと思ったら,誰でも遊べる簡単さじゃなきゃいけない。クリックするだけなら,パソコンいじってる人ならみんな出来るからバッチリ!ってなる。



?制作,運営コストが安い。



 制作,運営コストが安い。……といっても,そんなに安い訳じゃないし,コンシューマに比べりゃなんだかんだで高くつくけど,ネットFPSやらアクションMOやらと比べたら,制作期間もサーバ負荷も断然読みやすい。

 ゲーム開発って「やってみた,不味かった,考える」の繰り返しなので,最初からどの程度のものが作れるかが良く解ってるクリゲーは,制作が難航しにくくて,開発の立場からするととても魅力的。



 ヘタにFPSでも作ろうものなら,当たり判定をどうするか,チート対策をどうするか,通信ラグはどうするか,困難な事が山盛りでプログラムが超キッツイ。

 あるいは,まったく誰も見た事の無いような新しいアイデアでゲームを作ろうものなら,それが面白い保証がどこにあるやらわからないので,ちゃんと面白くなるまでにどれだけコストをかけねばならないか。

 そこをいくと,クリゲーは,もともと「オンラインゲームでは,こういう作りのゲームが作りやすいよね」って所から発祥してるだけあって,開発頓挫リスクが,大変少な目。開発側の視点で見れば,そういう利点は明確にある。





クリゲーの構造と苦悩




 クリゲーの基本構造は単純で。



「クリックして敵を倒す事によって強くなり,さらに強い敵を倒せる。」



 すごく大雑把に言えばこう。

 この辺はクリゲーじゃなくても,RPGは基本同じ構造。ドラクエだってそう。

 もちろん多少はプレイヤースキルも必要だけど。あんまりプレイヤースキルが必要なゲームにしちゃうと,今度は多くの人が楽しめなくなっちゃう。



 そんなシステムで,大勢の人に長時間遊んでもらわなければいけない。惹き付けなければならない。「ドラゴンクエスト」はシナリオで引っ張った。「ファイナルファンタジー」はグラフィックで引っ張った。でもオンラインゲームは,もっと長時間引っ張らないといけない。

 ココが大変。かつ重要。コンシューマゲームは,1週間みっちり遊べれば十分だけど,オンラインゲームはせめて1年ぐらいは遊んでもらわないといけない。開発コストも高いし,プレイヤーが数ヶ月で居なくなればすぐ過疎化しちゃう。そりゃどうしてもマゾ仕様になってしまうわけだ。



 そしてクリゲーの場合,行きつく先は決まっている。



「ためた経験値やアイテム,それに費やした時間,もったいなくて今更やめられねぇ!」



 プレイヤーの多くが今更やめられねぇ!と思ってくれたら大賑わい。歪んでるぜ!



 しかし,クリゲーにはクリゲーの苦労がある。

 開発的に良いことばっかりだと書いた癖に!と思う無かれ。良いことばかりだから苦労する。良い事ばかりだから,みんな作る。同じようなゲームが多いのね。ほとんどのオンラインゲーム会社がクリゲーを作っている。

 ライバルが大量に居る。そんなきつい市場で戦うのは大変難しい。どうやって差別化するんだよ。しかも,基本的にどのゲームも長時間プレイヤーを拘束する。そんな時間のあるプレイヤーなんていっぱい居るわけ無いじゃない。パイの食い合いにも程がある。





一つの究極形に近い「The Tower of AION」









 皆さんは「The Tower of AION」をやってみましたか? 開発者の自分から見ると,あれは凄い。凄すぎるゲームだったりする。道端のひまわりに寄って見たら,種のツブツブが一個一個描いてあるの。「アホかー!どんなテクスチャー容量じゃー!!!!」と。そりゃダウンロードに1時間かかるよマジで。テクスチャの解像度が高すぎる。ちょっと異常なんじゃないかと思わせる密度。



 でもゲーム自体は,いわゆる普通のクリゲー。



 言ってしまえば,「アジア系MMORPGを真っ当に,真っ直ぐ,大金かけて作りました!」って感じ。



「新しい挑戦は一切しねぇ!だが絵にはコスト掛けるぜ!」

「新しい挑戦は一切しねぇ!だがクエストは大量に作るぜ!」

「新しい挑戦は一切しねぇ!だがやたら丁寧に作るぜ!」




 という判断を開発者がしたかは定かではないけど,外からはそういう風に見えてしまう。凄まじい漢らしさ。



 もう作り方が確定しているから,コストをかければそれだけ絵が作れるし,クエストも作れる。正しいコストのかけ方。でもこれって,かつての日本のRPGが通ってきた道なんだよね。ファイナルファンタジーとかさ。









 



さて今後のオンラインゲームは?




 というわけで,クリゲーの過当競争に限界を感じたパブリッシャは,カジュアルゲームを作ったり,FPSを作ったり,音ゲーを作ったりと,色々やってる。もちろん,クリゲーの究極を目指したゲームも出て来ている。

 クリゲーだけど,ゲーム要素を充実させてそれでいて簡単とか,よく出来てるなーと思わせるゲームも増えてきた。



 だいたい,プレイヤーもバカじゃない。というか,プレイヤーってマジで頭いい。さすがに単純なクリゲーには飽きているし,クリゲーのシステムも,そのマゾ度も分かった上で,面白いとこだけちょちょいと遊ぶ。良く分かっているなと思う。

 プレイヤーがちゃんとゲームを選んでくれれば,ゲームはまだまだ進化する。プレイヤーがゲームを,ひいてはゲーム業界を引っ張る側面は少なからずある。だからゲーム屋としても,その辺には期待せずにはいられない。



 ちなみに,日本のオンラインゲームの開発史は,クリゲーとの戦いでもあった。

 ここは個人的見解に過ぎる部分も多いかもしれないけど,最後にちょっとだけ書いて置く。



 ぶっちゃけ
引用元:SEO対策 | 盛岡市

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