2010年9月3日金曜日

追跡?発掘:子宮頸がん 理解進まず受診率低調 4市町村で予防接種助成へ /山梨

 ◇県も前向きに検討
 20?30代の女性に急増している子宮頸(けい)がんは、ワクチン接種と検診で「ほぼ100%予防できる唯一のがん」だ。昨年末から日本でも始まった予防ワクチン接種について、県内4市町村は独自助成する方針で、県も検討を始めた。だが、この病気への理解はまだ十分進んでいない。
 「20年後の山梨で子宮頸がんの発症率 rmt ドラゴンネスト
をゼロにするのも夢ではありません」。日本産婦人科医会のがん対策部委員を務める寺本勝寛医師=県立中央病院周産期センター部長=は、子宮頸がん撲滅に期待を込める。ただ、そのためには、ワクチン接種の普及と、検診の受診率向上が必要だ。
 県内でも約80の産婦人科や小児科でワクチン接種が始まっている。発症の主原因であるウイルスHPVは性交
渉で感染するため、性交を経験する前の10代前半の接種が最も有効とされ、発症リスクを約7割軽減できる。
 しかし、保険が適用されないため、高額の費用がネックとなっている。1回1万5000円。これを3回接種する必要がある。県立中央病院では、これまで10人ほどが接種を受けたが、寺本医師は「普及には県や国が主体となって取り組む必要があ rmt
る」と訴える。
 現在、全国で40程度の自治体が小中学生を対象に接種費用の独自助成を始めている。県内では甲府、市川三郷、小菅、山中湖の4市町村が助成の方針を決定。小菅村は女子中学生が15人と少ないこともあり、県内で最も早く6月から希望者に全額助成する。市川三郷町は7月から、小学6年?中学3年を対象に全額助成する方針。甲府市と山中
湖村は対象年齢などについて調整を進めている。
 都道府県による助成はまだないが、県健康増進課は「一部助成の方向で検討中」と前向きだ。県が助成方針を打ち出せば、助成に踏み切る市町村はさらに増える可能性がある。
   ◇  ◇
 予防ワクチンを接種しても、発病の可能性は皆無ではない。しかし、県内の子宮頸がん検診の受診率は低調な
ままだ。
 県健康増進課によると、県内の子宮頸がん検診の受診率は25?8%(07年)。全国平均(21?3%)は上回るが、厚生労働省が目標とする50%には遠く及ばない。
 寺本医師によると、子宮頸がんはがん化する前の「前がん状態」で発見できるため、検診が非常に有効だ。早期発見ができれば、妊娠、出産に支障を来すこともない。
 乳
がんや子宮がん体験者らでつくる市民団体「山梨まんまくらぶ」代表の若尾直子さん(55)=甲府市=は「受診率が上がらないのは、正しい知識が広まっていないから」と指摘する。
 若尾さんには昨年末以降「娘が子宮頸がんと診断されたが、ワクチンで治るのか」「不特定多数の相手と性交渉がなければ検診を受ける必要はないのでは」といった相談が度々
寄せられる。しかし、ワクチンは予防のためであり、感染は相手が不特定多数でなくてもあり得る。
 子宮頸がんを発症する日本人女性は年間1万5000人。死者は3500人と推計されている。若尾さんは「女性なら誰もがかかる可能性のある病気。自分は大丈夫と思わず、必ず検診を受けてほしい」と呼びかけている。【曹美河】
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 ■ことば
 ◇子宮頸がん
 子宮の入り口付近にできる。性交渉で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が主原因。発がん性HPVには性交渉を経験した女性の約8割が感染するとされる。ほとんどは免疫力で自然消滅するが、持続感染すると一部が子宮頸がんに進行する。日本の他、100カ国以上で予防ワクチンが承認されている。100種類
以上あるHPVのうち、発症原因の7割を占める二つの型の感染を防ぐ。

5月13日朝刊

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 /香川

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